味輝のパンが他のパンと違う点はまず、酵母が自社で培養した酵母(味輝酵母)のみを使用していることです。原料は米、糀、水だけ。米を蒸して糀をかけて桶に移し、5000回程櫂で桶の中をかき混ぜ、冷まします。糀の持つ糖化する力を最大限引き出した培地で酵母が育つまで約2週間待ちます。2週間、毎日酵母の様子を確認しながら、酵母の仕込み桶を500回ほどかき混ぜます。
そして、自社のオリジナル酵母に合う製法、“長時間中種法(2段仕込み)”でパンを作ります。この製法は酵母の特性を生かし無理なく醗酵状態に導く、パンの伝統的技法です。ちなみに長時間とはどれくらいなのかと言うと約15時間です。市販されているパンには醗酵を促す為にイーストフードが加えてあります。イーストフードとは簡単に言うとイーストのエサです。酸化促進剤の他に防腐・防カビ目的のための薬も配合されていて、イーストの活性をコントロールします。
味輝のパンが生地を長時間醗酵させ、イーストフードや香料などの添加物を使っていない証拠にパンの香り、味が違います。全粒イギリスパンは素朴な小麦の香りを醸し出し、香ばしさがあります。バターロールには自然なバターの香りとコクがあります。添加物の入ったパンはちょっと香りが違うので、機会があったら嗅ぎ比べてみて下さい。