パン屋の原材料で、子供の子に見立てて会話する業界があります。あがり子、すえ子。なんだろう。
答えは「小麦粉」です。
普通、パン屋さんは醗酵が難しいと言います。パン屋さん以外の人がパン屋さんに向かって、そう言います。では天然酵母のパン屋さんは酵母が難しいと言います。これに断念する人も多いです。
では天然酵母のパン屋さんにとって、酵母は難しいでしょうか。それでも天然酵母と対話することは出来るのです。
2004年7月。荒木は北海道に行きました。北海道は小麦の産地。一度も見たことがないのでどうしても小麦の産地見学をしたかった。なんとなく、小麦や製粉を知らないといけないのではないか。
実はパン屋さんは小麦製粉を習うことはあっても、見学出来る人は僅かなんです。何故かはわかりません。
荒木は製粉を知らないとパンを作る上でのなぞは解けないと思ったのです。どうしても、北海道に行く費用もなく、毎年、断念していました。
夢がかなって、2004年見るもの見るもの初めて。
先ず、伺ったのが千歳営農センター。右も左もわからない荒木を受け入れてくれました。小麦の状況、輪作体系も分からなかった。
2004年7月の千歳営農センターのご案内でした。
横山製粉のUさん。農家でもあり、農協職員のTさん。
みなさんが全ての始まりでした。
ありがとうございます。
この時に味輝専用粉を挽いてもらうとなるとは想像もしていませんでした。
バックにある小麦は「春よ恋」です。
次に伺ったのが横山製粉さんです。札幌市内にあるいわゆる山工場。今は通常は海工場といって、港湾に隣接した場所に工場をおき、輸入した時に船からそのまま、工場サイロに引き込むのが通常です。
横山製粉のKさん。当時品質管理ご担当。
その後、毎年、お会いしている。半ば戦友。
小麦を通して、細かいお気使いをして頂いています。
この写真は初工場視察の際、出来上がってくる過程で小麦粉の白さや細かさがだんだん、変わっていく姿を教えて頂いているところ。ちなみに今は工場内撮影禁止なので貴重な写真です。それにしても二人とも10年前は若かった。(笑)
この何年か経過した時に小麦の質の経時変化についてお願いすることになり、それが味輝専用粉が生まれるのでした。
専用粉のおかげでよい醗酵安定ができる天然酵母パン屋になったのでした。
2013年4月 味輝が専用で使用している小麦粉販売(家庭用1kg)を始めました。強力粉(春よ恋)が65%、中力粉(キタホナミ)が35%ブレンドです。
味輝の会社で使用している小麦粉の家庭用サイズです。天然酵母パンを作るのに適しています。